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毘沙門天の使いがムカデである件

毘沙門天の使いがムカデである件

 

何々の何々が何々である件。

 

というタイトルは、2ちゃんねる世代の私が、なんとなく書きたくなる表現ですが、

実際には未だに2ちゃんねるの使い方も、書き方も、正しい閲覧の仕方も知らない件です。←多分間違った使用法。

 

 

さて、先週の信貴山ツアー、無事に終了いたしまして、

お寒い中、ご参加いただきました皆様、この場を借りて御礼申し上げます。

 

 

 

ツアーの詳しい内容に関しましては、

ご参加者のお一人、Aさんの日記をご参照ください。

 

(え?他人任せですか?でも、お任せしたくなるほど、写真を撮っていただきまして・・・有難うございます!)

 

 

さて、今日は毘沙門天の神使のお話。

 

その前に神使とはなんぞや?という話しからはじめましょう。

 

 

 

神使 

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用

神使(しんし)は神道において神の使者(使い)もしくは神の眷族で神意を代行して現世と接触する者と考えられる特定の動物のことである。「神の使い(かみのつかい)」「つかわしめ」「みさき」などともいう。時には、神そのものと考えらることもある。

                                         

 

 

神社でよく見かけます狛犬、稲荷社で見ます狐、富士浅間神社などでは猿が有名です。

 

 

富士山浅間神社の神使は猿。Model / Yuko Tamai / Gunn's
富士山浅間神社の神使は猿。Model / Yuko Tamai / Gunn's

 

 

 

一方、キリスト教では、天使(エンジェル)が神の意志を伝える使いの役割を果たしますが、

 

 

 

 

大天使ガブリエル http://omajinai-navi.jp より引用
大天使ガブリエル http://omajinai-navi.jp より引用

 

 

我が国では、天狗様もその役割をされています。

 

 

 

富士山小御嶽神社におわす大天狗様
富士山小御嶽神社におわす大天狗様

 

洋の東西は違えども、どちらも翼を持っているという点で共通して面白いですね。 

 

ちなみに、上の写真だと天狗様の背後に狛犬が控えており、

さらにその奥に、本体であられる小御嶽石尊大権現が控えておられるのですね。

 

人間が頭を深々と下げて、礼を尽くしていますが、

天狗様と狛犬様は傲然としております。

 

「魔除け」そのもののお顔をされており、

 

無礼者は、神様には取り次がぬ!

 

とでも言いただけな雰囲気が伝わってまいります。

 

 

しかし、これが日本人と神様の、伝統的な関係性を表しているのかもしれません。

 

 

当然、神様は奥に控えておられ、姿も形も表されません。

逆にいうと我々、凡人の前に姿、形を表すのは、神使だけなのかもしれません。

 

しかし、昔から例外はありまして、その中で最も有名な話しが、

 

古事記に出てくる伊吹山で遭難したヤマトタケルのお話です。

 

 

伊吹山頂倭建命像 / Model / Sachi Tanaka /(C)Yuske Hirota
伊吹山頂倭建命像 / Model / Sachi Tanaka

 

 

倭建命(ヤマトタケルノミコト)は、美夜受比売(ミヤズヒメ)とご結婚された後、伊吹山の神の討伐に出かけます。

 

しかし、うっかり、佩刀であった草薙剣を、美夜受比売の元に置いてきてしまいました。

それでも、意気揚々としていたミコトは、戻ることをせず、

 

「この山の神など、素手で充分!」

 

といい、丸腰で討伐にでかけます。

 

そして、伊吹山に登った時、山の麓で白い猪に遭遇しました。

 

牛ほどもあるイノシシでしたが、ミコトは

 

「この白い猪に化けているのは、伊吹山の神の使いに違いない。今殺さずとも帰る時に殺してやろう!」

 

と言い、そのまま山を登って行きました。

ところが、突然激しい雹や雨が降って来て、倭建命は風雨に打たれ低体温症みたいになり、意識を失ってしまいます。

 

 

 

安田靫彦作『居醒泉』
安田靫彦作『居醒泉』

 

実は、出現したその白い猪は神の使いではなく、山の神そのものだったのです。

 

 

 

この神話の意味するところは、たくさんありますが、

今回の神使と神と人間の関係という観点から考えますと、

 

眼の前に出現した「畏きもの」=「物理現象」に対して、

 

人間の浅はかな考えで、あれは神だの仏だの、こっちは神使だの天使だのと、決めつけてはならない。

 

ということかもしれません。

 

だって、ヤマトタケルだって分からないのですよ。

 

ヤマトタケルって、天皇の皇子で、古代きっての武人で、英雄で、我が国の皇室を代表する歌人で、芸術センスもピカ一の方ですよ。

 

そういう人でも、神か神使か単なる動物か、わからんのですから、我々凡人が、

 

 

 

「あたし、神様とお喋りできるんです」

 

とか

 

 「神様降臨だわっ!」

 

とか

 

「きゃー、ミッキーが私のために手を振ってくれた!!!」

 

 

とか、

 

 

そんなことは、断じてありえない!

 

と思うのが、普通だと思うのです。

(ミッキーは別)

 

 

この神話の意味するところは、

 

人間は、神や大自然に対し、ひたすら畏れ敬うことだけ

 

ということを示唆しているのかもしれません。

 

 

 

さて、本題の毘沙門天の使いがムカデである件。

 

 

 

 

 

(衝撃写真が続きますので、節足動物に耐性のない方は、閲覧をご注意ください)

 

 

 

https://slab.hitachi-chem-ts.co.jp/blog/より引用
https://slab.hitachi-chem-ts.co.jp/blog/より引用

 

間違えました。

 

こちらはヤスデですね。

 

 

 

ムカデはこちら。

 

ムカデを知るサイト より引用
ムカデを知るサイト より引用

 

 

ムカデとヤスデの違いはこちら。

 

私もはじめて知りました。

 

 

inakasensei.com/yasude より引用
inakasensei.com/yasude より引用

 

 

詳しく調べますと下記の様な違いがあるようです。

 

 

【ムカデ】

日本国内だけでも100種類以上

肉食

夜行性

顎に毒腺を持ち、強い毒をもっているものも

アナフィラキシーショックを発症することもある

薬剤の効きが悪い

身体が平たい

1つの体節から1対の足が出ている

 

【ヤスデ】

落ち葉などの腐植物質、キノコなどの菌類を食べる

特有の不快臭を放つ

ムカデと異なり噛まれたりする被害はないが、見た目や集団で生息する様が不快なことから不快害虫とされる

身体が円柱型 長いダンゴムシのようなイメージ

1つの体節から2対の足が出ているのでムカデより足が多い           https://www.homes.co.jpより引用 

                                                      

 

しかし、こんな生き物を使いにしている毘沙門天って凄くないですか???

 

完全に害虫指定ですからね

 

こんな恐ろしい生き物を、使いにしてる毘沙門天とは一体???

 

 

 

毘沙門天

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用

 

毘沙門天(びしゃもんてん、梵名: ヴァイシュラヴァナ、梵: वैश्रवण, Vaiśravaṇa、巴: Vessavaṇa)は、仏教における天部の仏神で、持国天、増長天、広目天と共に四天王の一尊に数えられる武神であり、四天王では多聞天として表わされる[1]。また四天王としてだけでなく、中央アジア、中国など日本以外の広い地域でも、独尊として信仰の対象となっており、様々な呼び方がある。

 

 

日本では、戦国時代には、戦の神様として、あの上杉謙信公が信仰し、旗印にしていたことが有名ですね。

 

 

こちらが有名な上杉謙信公の旗印。

 

 

 

 

間違えました(汗

 

大変失礼いたしました。。。

 

(キーボード操作ばかりで、実際に文字を書くことがなくなってから、このようなありえない間違いが多くなり、問題となっております。。。)

 

 

さて、戦国時代に先立つ、南北朝時代には、我らが楠木正成公(楠公)が、信貴山の毘沙門天を信仰されております。

楠公の母が、信貴山の毘沙門天に祈って生まれたのが、楠木正成なので、

楠公の幼名は、毘沙門天の別名の多聞天からとり、多聞と呼ばれていたのは周知のことですね。

 

楠公にしろ、上杉謙信にしろ、毘沙門天を信仰する武将は、戦に滅法強いですね。

まさしく、敵なしです。

 

そして時代は下り、江戸時代になりますと、

毘沙門天は七福神の中に習合されます。

 

http://engimono.net より引用
http://engimono.net より引用

 

以前にも書きましたが、大黒さまや恵比寿さま、

そして、麗しき弁財天の中で毘沙門天って一人だけ浮いてません?

 

 

 

まるで乃木坂の46人の中に、椎名林檎が1人で入っているようなものです。

 

 

 

あるいはプロレスラー相手に、総合格闘家のヴァンダレイ・シウバが本気を出してしまうような、、、

 

「斧をもったマシーン」と呼ばれたヴァンダレイ・シウバ
「斧をもったマシーン」と呼ばれたヴァンダレイ・シウバ

 

1人だけ甲冑をきて、シリアスな顔をされていたら、周りの神様もやりづらいだろうに・・・

と思っていました。

 

だって、どうみたって、その他の神様のノリが、

 

「幸せを呼ぶ引き寄せの法則!」

 

とか

 

「ハッピー・ゴー・ラッキーの風水術!」

 

などというようなイベント的なノリなのに、1人だけ、

 

「ご利益信仰は真の信仰ではない」

 

とでも言いたげな雰囲気をかもし出されてますからね。

 

これは一体、どういうことなのでしょう。

 

 

 

鞍馬寺でも毘沙門天が祀られている。
鞍馬寺でも毘沙門天が祀られている。

 

 

これがやはり、ムカデと関係しているのですね。

 

毘沙門天が鉱山師や、鉱物を加工する鍛冶師にも信仰されていたという話しがあります。

 

 

ムカデのいるところ、鉱物があると信じられていたとか、それは細長く連なる鉱脈の形や鉱山の穴がムカデの形に似ている(ムカデ穴)からだとも言われています。

 

 

廃墟的絶対静寂空間 より引用
廃墟的絶対静寂空間 より引用

 

こういった話しから、鉱山とムカデ、財宝と毘沙門天という関係に落ち着くようです。

 

 

その他、ムカデは前にしか進まないとされていますので、勇敢さの象徴でもありました。

 

前述の上杉謙信のライバル、武田信玄の軍勢には百足衆(むかでしゅう)と呼ばれる斥候と伝令をかねた部隊がいたそうで、

真田幸村で有名な真田家の真田昌輝も、若い時、この百足衆に任じられていたそうです。

 

面白いことに、この百足衆の別名は金山衆とも呼ばれ、ここでも、ムカデと金、鉱山、財宝という関係性が見えてきますね。

 

 

と思って調べていましたら、こんな記述を見つけました。

 

 

 

金山衆(かなやましゅう)とは

金掘りとも呼ばれるが、武田領内では「金山衆(かなやましゅう)」という、金山の経営を行う山師であった。彼らは掘間を所有し、操業し、ときには戦国大名の要請に応じて戦にも参加しており、武田氏の発給文書によれば、馬の通行税も免除されており、商業活動も行っていたことが伺える。また彼らの鉱山技術は戦術としても利用されていた。 甲斐黄金村・湯之奥金山博物館HPより

               ❞

 

 

百足から派生しましたが、 そうなると、鉱山の神である金山彦神と毘沙門天の関係性も見えてきますね。

 

 

 

新年の七福神巡りでは、是非、毘沙門天の有り難いご神徳をお忘れなく。 

 

 

信貴山と毘沙門天、そして、神使であるムカデのお話でした。

 

 

 

 

 

YH